文化財や長期優良住宅にあたる木造建築は、「ほぞ組み」と呼ばれる木材接合構法で構成されています。このほぞ組みに使用されるほぞ穴の加工工具を当社では製作しており、日本のみならず世界各国の木造建築の持続可能かつ強靭な建築物の整備に貢献しています。
日本の優れた角のみを世界の木造住宅・建具・家具生産の現場へ届け、「ほぞ組み」を通した高品質な木質部材の生産に貢献する。
「刃物開発×コンサルティング」事業を通して、あらゆる産業分野の刃物・工具・高機能部品を開発。
文化財や長期優良住宅にあたる木造建築は「ほぞ組み」と呼ばれる木材接合構法で構成されています。
当社では、このほぞ組みに使用されるほぞ穴の加工工具「角のみ」を製作しており、日本のみならず世界各国の木造建築の持続可能かつ強靭な建築物の整備に貢献しています。
また、建築物だけでなく、家具や建具分野においても世代間で受け継がれるような優良な家具はこのほぞ組みで製作されており、この分野における「角のみ」は日本で唯一当社しか生産していません。
日本・世界の木造建築、家具、建具を支える工具の供給を通して社会的責任を果たしています。
▲ 世界遺産である首里城
「角のみ」は日本の職人と当社のパートナーシップによって長い年月洗練されて続けてきました。
当社では、その「角のみ」を世界の木材加工現場に届け、より高品質なものづくりに貢献する取り組みを展開しています。
角のみはイギリスが発祥の工具です。
そのオリジナルの状態から日本国内で改良を加え続け、世界各国の木材加工現場に「角のみ」を届けてきました。
その結果、オリジナルであったイギリスの老舗メーカーは
当社の角のみ品質を高く評価し、当社からOEM供給する形に移行しています。
アジア市場には当社のコピーメーカーが数多く存在し、その現象が当社製品の価値の高さを表しています。
世界遺産に認定されている首里城の修復にも当社の角のみが使用され、文化財の再建に利用されました。2019年に焼失してしまいましたが、その再建にむけたプロジェクトが現在進められています。
こうした事例からも分かるように、当社の角のみがグローバルスタンダードとして、世界中の高品質な木造建築の要素である「ほぞ組み文化」を支えていると言えるでしょう。
まだまだ新興国の中には粗悪な品質のアジア製コピー品を使っているユーザーも多くいます。
こうしたユーザーに対し、当社製品の価値を丁寧に説明し、ブランディング活動を通してその品質の高さと世界のほぞ組み文化を支えている実績を伝え続けています。
こうした「角のみ」の製造技術を生かし、現在はあらゆるものづくり産業向けの刃物開発に積極的に取り組んでいます。
食品・樹脂・金属・フィルム・不織布・木材など、あらゆるものづくり産業はマテリアルとそれを加工する機械+刃物によって、製品が生み出しています。
その刃物の部分について、現地現物の調査を行いより高度な運用方法や生産性向上につながる条件提案、製品品質向上のための刃物仕様の見直しなどをご提案させて頂いています。
刃物が変われば、出来上がる製品品質やコスト・生産性は大きく変わります。
お客様のものづくりの現場に入り込むからこそ、リアリティのある提案ができます。
刃物開発コンサルティングでは、図面を頂いて、ただその図面通りに作るというアプローチは致しません。
使用環境の調査や加工のメカニズム分析、お客様の潜在ニーズの特定などのコンサルティングを通して、お客様の付加価値を一緒に作り込む『パートナー』としての視点を大切にしています。
また、様々な業界の刃物開発をする中で、刃物の製作技術を生かした高機能部品の開発にも取り組ませて頂きました。
耐摩耗性や強度、耐食性が必要な部品には刃物の製作技術を生かすことができます。
刃物だけでなく、お客様のご使用環境に合わせて最適な機械的性質・パラメーターを実現する高機能部品のご提案ができることも大きな強みです。
当社は、元々が「社会の発展に貢献すること」を前提に創立された会社です。その理念を大事にしてきたからこそ、「ただ儲かれば良い」といった考え方は一切ありません。
お客様にしっかり『価値』を提供し、その対価として報酬を受け取る。
お客様とより良いWINWINの関係を追求し、そのためにどれだけの大きさの価値を自分たちは提供できるのか、という点を常に自問自答しています。
そうした背景から「お客様と当社はただのお金のやり取りをする関係ではなく、共により良い方法を追求していくパートナーである」という考え方が社内にも浸透しています。
これまでの歴史の中で培ってきた持続可能的な思想を財産として生かしながら、刃物・工具メーカーだからこそできる提案・視点を大事にし、これからもものづくり産業の発展に貢献していきたいと思います。
■ 価値は「人」が生み出す
当社の事業を支えているのは、長年培ってきた「技術」です。
その技術は「人と生産設備」が生み出してきたものです。
当社では、長年社会に貢献する製品を供給してきたという自負があり、それが当社のDNAとなっています。
そうした考えから、「ものづくりの現場はクリエイティブであり、自分たちの手で作り上げていく場所である」という考えを
持っています。
昔からものづくりの現場は「きつい、きたない、きけん」という3Kと言われてきました。
世の中に貢献する価値を創造するクリエイティブな場所がそのような言葉で価値を下げられてしまうことに疑問を持ち、
当社ではその逆を創っていこうという活動を展開しています。
「楽で、ぴかぴか、安全」な現場づくり。
それが当社で展開している「RPA活動」です。
RPA活動では、仕事で使っている機械の整備はもちろん、自分たちが働く職場環境をより良いものに変えていくために、
職場のあらゆるものを自分たちの手でメンテナンスをしています。
工場の壁を塗り替えて、工場内が少しでも明るい雰囲気になるように。
敷地内の植栽をきれいに剪定して、来客した方にも気持ちよく過ごして頂けるように。
見た目は古めかしい機械でもこれからも現役で価値を生み出してくれるように。
そうした気持ちを持って、念に2回、全社員でメンテナンス活動を展開しています。
当社は決してきれいな見栄えの良い会社ではありません。
50年近く経つ工場建屋、創業時から長年使いこんでいる工作機械、昔から修繕の繰り返しで使い込まれてきた施設。
お金をかければ、もっと見栄えが良く、簡単に美しい状態が手に入るでしょう。
しかし、そうした手間の一つ一つを自分たちの手でやることにより職場への愛情が生まれます。
パッと見て分かるものではなく、じっくり見ることで古くても大切にメンテナンスされてきたものには、
その歴史を感じさせる「凄み」や「存在感」が生まれます。
そうしたお金には代えられない価値を感じられる職場環境づくりも、ものづくりの現場に必要な要素ではないでしょうか?
当社で働くスタッフのみなさんにはそうした表面的ではない、本質的な美しさを感じる心を養ってほしいと願っています。
だからこそ、これからも人の心を育てる活動に力を入れていきたいと考えています。
住所 |
673-0435 兵庫県三木市別所町高木20 |
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創業 | 1955年01月01日 |
設立 | 1962年12月25日 |
売上 | 非公開 |
資本金 | 10,000,000円 |
従業員数 | 5-25名(2020年10月20日現在) |